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2015/12/03
産総研等、変換効率11%の熱電変換モジュールを開発(11月26日)

 鉛テルライド(PbTe)熱電変換材料の焼結体にマグネシウム・テルライド(MgTe)のナノ構造を形成することで高い熱電性能指数 ZT=1.8 を実現し、さらにこの材料を用いて変換効率11%を有する熱電変換モジュールの開発に成功した。
 これまで、熱電変換材料においては ZT=1.0を超えることが、熱電変換モジュールにおいては 7%の変換効率を超えることが困難であった。
 今回の成果では、米国ノースウェスタン大学のKANATZIDIS Mercouri G. 教授(兼)米国 アルゴンヌ国立研究所 主任研究員と共に、ナノ構造の形成技術を用いて熱電変換材料の焼結体のZTを1.8(550℃)まで向上させることに成功した。
 さらに、このMgTeナノ構造を形成したPbTe焼結体と電気的・熱的に比較的良好に接合する電極材料を開発して、熱電変換モジュールにおいて11 %の変換効率(高温側600℃、低温側10℃)を実現した。
 この高効率熱電変換モジュールを用いることで、未利用熱エネルギーを電力へと変換して活用する道が開けると期待される。
 なお、この技術の詳細は、英国王立化学会の発行する学術論文誌 Energy & Environmental Scienceに近く掲載される。

 https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2015/pr20151126/pr20151126.html

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