スマートエネルギーネットワーク
- 我が国では化石燃料への依存度が依然として高く(80%超)その供給源の大宗を海外に依存し、エネルギー供給構造の脆弱化等の懸念が生じている。このような状況に対応するため「エネルギー関連2法案」が、H21年7月1日に可決成立した。一方、「低炭素社会づくり行動計画」(平成20年7月策定)において、我が国は2050年までの長期目標として、温室効果ガス排出量を60~80%削減することが掲げられている。
- その様な中、我々は、ガスエンジン、ガスタービン、燃料電池等の技術開発や排熱の有効利用等、コージェネの開発・普及を推進することにより、業務・産業部門を中心に省エネ・省CO2を進めてきた。
- さらに、「低炭素社会に向けた基本的な方向性」の1つとして「分散型エネルギーシステムの展開」がある。コージェネを核とした分散型エネルギーシステム構築の必要性として、需要面では様々な形で電気と熱が使われ、供給面でも電気と熱は様々な形で供給されており、需要地で発電を行い排出された熱も需要地で上手く使い切ることができれば、総合的なエネルギー効率の向上を図ることが可能であり、コージェネを核として、需要面・供給面を統合した電気と熱の組み合わせ(ベストミックス)による省エネ・省CO2を図ることができる。
- 近年、技術的にコージェネを核とした分散型エネルギーシステムの展開を進める環境が整いつつあり、需要面・供給面を統合した電気と熱の組合せによる省エネ・省CO2の実現を目的としたエネルギーのベストミックスを図る分散型エネルギーシステムの展開、すなわち「スマートエネルギーネットワークの構築」が重要な課題の一つとなる。
出典:総合資源エネルギー調査会 都市熱エネルギー部会 政策提言 低炭素社会におけるガス事業のあり方について
(H21年度7月15日開催)より