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高効率排熱利用機器-2

乾式(ローター式)デシカント

デシカント空調
  • 低温排熱を利用し空気中の湿度を調整するシステム、すなわち空気湿度調整装置である。
  • 簡単な構造を右図に示す。まず、図中左側より外気がブロワによって押し込められ、吸着機能を備えたロータにて水分は除去される。
  • 水分吸着に伴い吸着熱が放出され、外気温度は上昇するが、次段の熱交換用ローターにて冷却され、適温にて室内に流入する。
  • 同時に、室内より流出した環気は蒸発式冷却器で加湿・冷却された後、熱交換用ローターにて加熱される。
  • 次にコージェネ排熱を利用した加熱熱交器にて加熱され、吸着用ローターを加熱再生し、脱着された水分は系外へ排出される。
  • 本システムは、施設内の湿度を厳重に管理するニーズを伴う半導体工場や食品工場、商業施設等、産業用分野から民生用分野まで広く採用されいる。

液式(吸収式)デシカント

  • 液体の調湿剤を利用したデシカント空調機はコージェネの排熱を利用しながら湿度制御と温度制御を同時に行う空調機で、コージェネシステムのメリットを最大限に活用できる。加湿は水加湿方式でありながら40℃以下の排温水でも蒸気式に匹敵する十分な加湿が得られる。除湿冷房時には12℃程度の中温冷水で十分に機能することが可能である。
  • コージェネの排熱は夏に調湿液の再生用熱源として、冬は調湿及び温調用熱源に利用。エンジンコージェネの排熱は高温の温水、蒸気の他にインタークーラーの冷却排熱も発生する。インタークーラー排熱は40℃程度と低く、一般的には冷却塔にて放熱されることが多いが、本方式ではその温度帯の排熱も利用することができるのでコージェネの効率向上にも寄与する。
  • 夏季に潜熱顕熱分離空調を採用する事務所ビルや冬季に湿度要求の高い介護施設、医療施設や産業用途への導入など幅広く期待でき、普及により省エネ・脱炭素化効果が期待される。

除湿の場合

除湿の場合-液式(吸収式)デシカント

加湿の場合

加湿の場合-液式(吸収式)デシカント